腎泌尿器科

尿失禁

尿失禁は、自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまう状態です。女性や高齢者に多いですが、幅広い年齢層で起こる可能性があります。

  • 腹圧性尿失禁:くしゃみや咳、重い物を持つなど、お腹に力が入ると尿が漏れる。
  • 切迫性尿失禁:突然の強い尿意でトイレに間に合わない。
  • 混合性尿失禁:上記2つが同時に現れる。

尿失禁は日常生活に影響しやすい症状ですが、適切な治療やトレーニングで改善可能です。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。


膀胱炎

膀胱炎は、主に細菌感染が原因で膀胱に炎症が起こる病気です。特に女性に多く、次のような症状が現れることがあります。

  • 排尿時の痛みや違和感
  • 尿が近い、少量でもトイレに行きたくなる
  • 残尿感や尿が濁る
  • 時に発熱や下腹部の痛み

放置すると腎盂腎炎など重症化することもあります。水分を多く摂ることも予防に役立ちますが、症状が出たら早めに受診してください。早期回復をサポートします。


頻尿

頻尿は、トイレの回数が通常より増える状態です。日中や夜間に関わらず起こる可能性があります。原因はさまざまで、次のようなケースが考えられます。

  • 過活動膀胱:突然の強い尿意を伴う頻尿
  • 膀胱炎や前立腺肥大:感染や圧迫による頻尿
  • 糖尿病や心不全:他の疾患による影響

頻尿は生活の質を低下させるため、原因を特定して適切に治療することが大切です。特に以下の症状を伴う場合は一度受診されることをおすすめします。

  • 尿意を我慢できない
  • 夜間に何度も目が覚める
  • 尿に血が混じる

慢性前立腺炎

慢性前立腺炎は、前立腺の慢性的な炎症が続く病気です。前立腺は男性にのみある臓器で、膀胱の下に位置し尿道を取り囲んでいます。この病気は症状が長期間続くのが特徴で、大きくは以下の3つに分類されます。

  • 慢性細菌性前立腺炎:細菌感染が原因で抗菌薬治療が必要
  • 慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群:細菌感染は確認されないが痛みが続く
  • 無症候性炎症性前立腺疾患:炎症はあるが自覚症状がない

原因は完全には解明されていませんが、血流障害、尿の逆流、神経異常、ホルモンバランスの変化などが関与していると考えられています。特に以下の症状を伴う場合は一度受診されることをおすすめします。

  • 会陰部や下腹部の痛み、不快感
  • 排尿時の痛みや頻尿、残尿感
  • 射精時の痛みや性機能の低下
  • 尿道の違和感やしみるような感じ
  • 性交時の痛み、不快感

症状は波があり、ストレスや疲労で悪化することもあります。長期間放置すると生活の質が大きく低下する可能性があります。規則正しい生活習慣や適度な運動、長時間の座位を避けることが予防に役立ちますが、症状が続く場合は早めに泌尿器科を受診してください。適切な治療で症状の改善が期待できます。


夜尿症(おねしょ)

夜尿症は、夜間の睡眠中に無意識に尿が漏れる状態を指し、主に小児に多く見られますが、大人にも起こる症状です。

  • 発達過程の未成熟:膀胱の容量が小さい、または尿意を感じにくい
  • ホルモンの分泌不足:抗利尿ホルモンの分泌が十分でない
  • ストレスや生活習慣:心理的要因や過剰な水分摂取

大人が夜尿症になる場合、睡眠時無呼吸症候群や膀胱の異常などの可能性があるため、早めの診断が重要です。不安があればお気軽にご相談ください。